【2024.06.23】
言い換えると…
「新しい理想・価値」は、人によって異なるものだとされています。

言い換えると、それは「個人の自由」
ニーチェは、『曙光』の中でこう述べています。
不道徳と呼ばれる行為を否定しない。同様に道徳的な行為も否定しない。ただし、それらはこれまでとは “別の理由” から行われるべきだ。
他人の価値に従うのではなく、自分の価値から動く。
同じ「道徳的な行動」でも、“理由” —つまり “心の軸” が違うのです。
理想・価値は、他人がつくるものではなく、自分でつくるもの

ニヒリズムを知ることは、自分の心を安定させることにつながります。
現実を受け入れたうえで、自分の価値を創造できるからです。
欲と自分の軸
人間は、欲(衝動)の集まり
どのような「欲(want)」を自分が強く持っているか…
‟運” にも左右されます。
その欲を抑え込むことではなく、
『どの欲が自分を導く軸になるか』
自分を知ることが大切です。
「ただ1つの衝動が、自己を構成する他のあらゆる衝動を支配すること。
“自己超越”と“超人”は、そのように理解できる。
ピーター・ケイル著『わかる!ニーチェ』より
つまり、自分の中で最も強く響く欲こそが、その人の “軸” なのです。
末人とは
苦しみを避け、「簡単に手に入る慰め」を求め続ける人のことを、ニーチェは “末人” と呼びました。
欲を失い、他人の価値に従って生きる人。
欲を持っているとしても、それは “無を欲している” 状態。
現実の中で「自分はどんな欲を求めているのか」を見つめること—
それが、自分の軸を見つける第一歩だと思います。
♪Bye My Monster
「行動を選択できるのは自分だけ」
選択理論心理学では、人間の欲求を5つに分類します。
⒈ 生存の欲求 (健康でいたい)
⒉ 愛・所属の欲求(誰かとつながりたい)
⒊ 力の欲求 (貢献・達成したい)
⒋ 自由の欲求 (自分らしくありたい)
⒌ 楽しみの欲求 (遊び・好奇心・知りたい)
このうち、自分1人では満たせないのが「愛・所属の欲求」です。
♪Bye My Monster の歌詞には、愛の中にある光と闇の二面性が描かれています。
愛するほどに、相手の自由を奪いたくなる。
愛は、相手を支配したいという矛盾をはらむ。
その矛盾が、やがて破壊に変わる。
相手を想いながらも、相手の自由のために自ら地獄を選ぶ。
でもこれは、自己が完成するための崩壊。
夢と現実が統合されて、新しい自分が生まれる。
真の愛とは、相手の自由を尊重し、
相手が自己実現を追い求められるように支えること。
一方で、愛は所有欲や独占欲を伴い、相手を束縛し、自由を奪うこともある。
だから、 “手放す勇気” も求められる。
안녕(アンニョン)
最後に、ヒョジンが複雑な感情を響かせています。
안녕(アンニョン)
韓国語で「アンニョン」は、
“さよなら” と “こんにちは”
別れと出会い、両方に使われる言葉。
それは、終わりではなく“円環”。
崩壊して、再生する。
破壊の中から、新しい意味が生まれる。
苦しみや不満を “美しい影” として受け入れ、そこから自分を克服していく。
苦しみを超えて美を創る。
それが《BEATIFUL SHADOW》。
ONF は、美しい影《BEATIFUL SHADOW》を歌っている。
ONF は、痛みを恐れずに “新しい価値” を歌い続けるアーティスト。
♪ Bye My Monster
この曲は、終わりではなく始まり。
新しい理想を創り続ける力——
その姿が、超人を彷彿とさせる。





「禁欲主義的理想」【神】の価値観から抜け出し、
「意味・価値が無い」という【ニヒリズム】を乗り越え、
「新しい価値を創造する」というのが、ツァラトゥストラの生き方です