3 ユング心理学
意識と無意識
人間の「こころ」は 2つの領域に分けることができます
私たちも、最初は知らない同士でも、話すとお互いのことがわかってくるように、「意識」と「無意識」も、話すうちにお互いに対する理解が深まる。そうすると、今まで「無意識」だった部分が「意識」されるようになり、こころの「意識」の部分が広がっていく。
自分を再生させるための ユング心理学入門 山下久美子著 日本実業出版社 P39 より

これについて、私の体験の例を、下のアコーディオンブロックに書いておきます~

「概要」とか言ってるのに、結局、文章が長くなるんだね…
私は最近、ニーチェに関する本を読んでいます
そしたら、
自分が抑圧していた「無意識」を「意識」に広げることができた
という経験をしました
これについては、「どこかに分かりやすく書きたいな~」と思っている内容なので、詳しくは今は書きません
それでも、今、伝えたいので簡単に書くと…
自分が抑圧していたのは、「なぜ自分が生まれてきたのか」ということについてです
このことについて考えると、「怖い!怖い!」と何かに掴みたくなるような、走って逃げだしたくなるような感覚に襲われていました
幼いころからず~っと、この恐怖を時々味わってきました
だって、自分がなぜ生まれてきたのか分からなかったからです
考えても考えても、答えが見つからなくて、ただ、恐怖に襲われていました
だから、考えないようにしていました(抑圧)
考えてしまったときに、私を安定させていたものは、家族の存在でした
自分が家族に大事にされていると信じられること、家族を大事にしたいと自分が思うことで、ふ~って心が軽くなる感覚がありました
ただ、これは、一時的に安定させているものであって、完全に私を安定させるものではありませんでした
「自分が生まれてきたことの意味、このことの答えが、まだ分かっていない」からだと思います
でもね、この「分からなかった答え」が、ニーチェのおかげで見つかったんです
幼い頃から抱いていた「分からない」っていう「無意識」にあった恐怖を、「分かる」って自分の中に落とし込むことができたときに、恐怖がなくなったんです!!
ゾワゾワ~って湧き上がる「無意識」にあった恐怖が、「あ、こういうことね」って自分の「意識」に広げることができたことによって、私の「こころ」が、安定したのです
人が夢を見るしくみについては、科学的に説明できる部分もある。けれども、科学には今のところ、夢を見るのはなぜなのかを十分に説明することはできていない。
同書 P58 より
ユング心理学では、その「なぜ」について一つの説明を試みている。具体的には、夢は、夢を見た人が自分の心の状態について理解を深め、よりバランスの取れた人格を発展させていくための「無意識から意識へ向けたメッセージ」であると考えている。
〔無意識〕を発見したのは、心理学者のフロイトです

自覚できないものをみつけるなんて…
よくよく考えると、ものすごい大発見!
〔無意識〕の解釈が、フロイトとその弟子のユングとでは、異なります
ここでは、ユングの理論をまとめています

ユングといえば… BTSだね~
《MAP OF THE SOUL(魂の地図)7》というアルバムタイトル名はユング派の本に由来しているね~
Intro : Persona ペルソナ(人間の外的な人格)
Interlude : Shadow シャドウ(影)
Outro : Ego エゴ(自我)
などの曲名は、ユング心理学の用語ですぞ~
【2024.2.3】
「心の地図」ではなく、「魂の地図」ですね…
ユング心理学において「魂」と「こころ」は異なるものであり、ユングは「魂」とは「こころ」にあるコンプレックスの一種で、「個性」とほぼ同義であるものとみなしていた。それゆえ、「魂の地図」というのは「自分の個性を探そうとする人に向けた案内」といった意味が込められていると思われる。
自分を再生させるための ユング心理学入門 山下久美子著 日本実業出版社 P274 より
失敗や負けが自分の人生にどう意味づけられるかで、その人の人生の方向性が変わっていく。これがユング心理学の考える「失敗や負けがもたらす変化=個性化」である。
そもそも「個性」というものが何なのかと考えるとき、私にはそれは限りなく「傷」に近いものなのではないかと思える。(略)
一度ついた傷は消えない。けれども、その傷は、その人と他の人とを分けるものでもある。いわば、傷は、その人をその人たらしめる。だから、「個性化」とは、自分の傷を見つめ、自分のものとして引き受けていく作業でもある。
同書 P34より

あれ…
「私が伝えようとしている内容から、それてきちゃったかも」なんて思ったけど…
「心の傷は僕を成長させる(♪ Beautiful Beautiful)」
ONF も同じようなメッセージを歌詞に込めてくれているのだと思います
「自分の人生を全力で肯定する」
ニーチェも同じようなことを言っています

ユングの心理学も、ニーチェの哲学も
使っている単語が違うけど、結局、同じようなことを言っているって解釈できるね~
〔無意識〕は、さらに2つに分けることができます
〔普遍的無意識〕
人に共通して存在している
生まれつき備わっているイメージや概念
【普遍的…広く行き渡るさま。極めて多くの物事にあてはまるさま。(goo辞書))】
〔個人的無意識〕 … 個人的な経験を通して存在している
コンプレックスがしまわれている
〔普遍的無意識〕
ネコにはネコの習性というものがあります(高い所や狭い所を好むなど)
それは、ネコに共通して存在している〔普遍的無意識〕の部分が働いています
ネコが生きていくために、身に付けてきた集合体として必要な部分です
ヒトにもヒトの習性というものがあるのですね
それは、ヒトに共通して存在している〔普遍的無意識〕の部分が働いています
ヒトが獲得してきた、集合体として必要な部分です
ヒトであれば、共通して〔普遍的無意識〕が存在しています
これは、長い時間をかけて、人類が獲得してきたものです
生き延びていくために、そして、進化するために獲得してきた、脳みそです
私たちの「こころ」の中には、動物としてのヒトの歴史が存在しています
〔普遍的無意識〕は、自律性があり、自分の意識や意志とは独立して働きます
自然に安らぎを感じる
自然を美しいと感じる
これは、〔普遍的無意識〕が働いています
〔普遍的無意識〕は、自分で気付かない(意識していない)ところで、意識に大きく働きかけています
人類に、普遍的に存在している、「こころの土台」
「こころの土台」となるのが、〔普遍的無意識〕です
〔普遍的無意識〕は、良くも悪くも、自分の意識に関係なく、自然に湧き上がってきます
人類に普遍的なコンプレックスがしまわれています
〔普遍的無意識〕というものが自分の中に存在している、ということをまずは自分の意識が認識していることが重要です
「自分の中に、ヒトとしての〔普遍的無意識〕が存在している」ということを、意識で理解していることで、舵が取れるからです
個人的無意識
〔個人的無意識〕とは、個人的な体験や記憶、コンプレックスがしまってある場所です
コンプレックス
感情を核にしたイメージや記憶の集合体
個人的なトラウマを契機として形成されるものと、人類に共通する普遍的無意識によって形成されるものがあります
こころを広い家だとすると…
「私=自我」の他に自分の中に住んでいる住人がコンプレックス
広い家の中には、「私」がいる部屋以外にも、たくさんの部屋があって、「私」以外のたくさんの人たちが一緒に住んでいる
互いに矛盾するような自分が住んでいます
自我と自己
自我
エゴ
意識の中心
自己
セルフ
意識+〔無意識〕の中心
自己は自我を超える存在
自己は自我を見守る導き手の役割
自己とは中心であり、そこを目指していくことが人生を方向づけ、意味を与えてくれる

ご… ごめんなさい…
私、やっぱり、自我と自己は、まだ自分の中にストンと落としこめていません
でも、必要になると思うので、書いておきました…

ちょっとだけ、分かってきたような気もするんですけど…
意識 … 自分の思考や感情として自覚できる部分
〔無意識〕 … 自分で自覚できない部分