【2024.04.14】
ただものではないことを証明する
魂が震え、ただただ圧倒されています。
崇高なもの、成熟したものに触れると、どうしても自分の未熟さと向き合わざるを得なくなります。
ONF の音楽は、間違いなく、「ただのヒップホップではない」
かつて、この言葉をお借りして、「ただのブログではない」と自分のブログについて書いたことがありますが… その次元の違いに愕然としました。
あまりにも偉大な表現を前にして、「ONF の素晴らしさを言葉にするなんて恐れ多い、無理だからやめておこう」という気持ちが湧いてくるほどです。
神秘的なものを言葉にすることは、とても難しい。
それでも、どうしても伝えたいという想いが、私の中で強くなっていきます。
感動が胸を突き動かし、心の中の “住人” たちが会話を始めるのです。
「言葉にしたい!」 「いや、語彙力も文章力も追いつかないから、やめた方がいいよ〜」
そんな葛藤を巻き起こすのが、芸術というものなのかもしれません。
ONF の音楽は、
「人間って、世の中って、美しい。エネルギーに満ちている!」
と、私の心の奥底にいる小さな存在たちを揺り起こしてくれます。
そして、その中で勝った想いが、今こうして私をパソコンに向かわせています。
力が及ばなくても、未熟でも、伝えたい気持ちがある。
だから、書いてみます。
たとえ全ての思いを伝えきれなくても、「ひとつの軸」を信じて。
《BEAUTIFUL SHADOW》 —美しい影—
あまりにも素晴らしくて、言葉にしようとすると、どんな表現がふさわしいのかわからなくなってしまいます。
それでも、伝えたくて、この文章を書いています。
「崇高な美の表現」——それが、まさにこのアルバムです。
まず、ひとりひとりの歌声に、完全に引き込まれます。
♪ Bye My Monster では、ミンギュンの声に包まれていたはずが、次にワイアットの声が聞こえた瞬間、また別の世界に心を奪われる…
一人ひとりが長めに歌うパートが多く、それぞれの世界観がしっかりと感じられる構成。
「このままこの声を聴き続けたい」と思っていたのに、次から次に、「美しい歌声」が押し寄せてくる。
まるで、感情の振り子が大きく揺れるような。
美しい歌声の波が押し寄せてきて、心があっちへこっちへと引き込まれていきます。
メンバーの歌声がせめぎ合っているような錯覚さえ覚えます。
でもそれは“競い合い”ではなくて、渦を巻くように、どんどんどんどん、昇っていくような—。
溶けていくような、陶酔感。
こういうのを『ディオニュソス的』と呼ぶのかもしれません。
お互いを尊重し合い、引き出し合い、調和し合っている。
すべての歌声が、それぞれに意味と役割、そして愛を持って存在しています。
「自分」と向き合っている歌声
「個性」が光る歌声
「良さ」が際立つ歌声
精神が… 深いのです。
その深さが、ボーカルのクオリティに現れているのです。
ONF は、今、まさに成熟の段階を歩んでいるのだと強く感じます。
新曲5曲に心を奪われた私は、ふと、過去の楽曲と比べてしまいそうになりました。
「ボーカルが、さらに上手くなってる気がする」
「編曲も、凄みを増しているような…」
それって、過去の楽曲が霞んでしまうということ?
恐る恐る ONF のプレイリストを ♪ON/OFF から再生してみると…
変わらない
いや… ‟変わらず美しい”
今の ONF も、過去の ONF も、ただただ、美しい。
音色の美しさ、心に響く音。 それはデビュー当初から、ずっと ONF の軸だったのです。
それでも成長を感じるのは、彼らが進化を続けているから。
限界をどんどん広げながら、 「前と違うのに、同じくらい素晴らしい」という状態を更新し続けているから。
前より歌が上手くなったように感じるのに、
楽曲がさらに美しくなっているように感じるのに、
過去の楽曲にも未熟さを感じない。
ずっと素晴らしい。でも、今もさらに素晴らしい。
これは矛盾ではなく、神秘。
こういうものを、 ”神秘的” と呼ぶのではないでしょうか。
理屈を超えて、ただ心が震える。
それが、ONF の音楽なのです😊
自分の中にある “影” を、美しさとして受け入れている。
内面をしっかり見つめ、逃げずに表現している。