【2024.05.05】
ONF の音楽がこんなに心に残るのはなぜ?
MonoTreeの皆さんの言葉を手がかりに、ONF の音楽の魅力を探りました。
正しい場所
G-high:
これは、アレンジが上手な作曲家に共通する特徴です。
たくさんの要素が詰め込まれていても、雑多に聴こえない。
全てが “正しい場所” にあるから、音がとてもクリアに聴こえるんです。
実は、これを実現するのは本当に難しいんですよ。
テンポの速い曲をたくさん書けば、ある程度のクオリティは出せるかもしれません。
でも、それを “きれいに” 聴かせるのは簡単じゃない。
でもあなたはいつもそれを“きれいに” 聴かせる。
[뒤풀이] 쁘라람빠밤빠밤빰빰 / 온앤오프(ONF) – Beautiful Beautiful 1부(9:08~)より
G-highさんが語ったある言葉が、まさにその答えを教えてくれたように感じました──G-high さんがファンヒョンさんの編曲について語っていた言葉。
…この言葉を聞いた瞬間、「そう、それ!私が言いたかったのはそれ!!」と心の中で叫びました。
自分ではうまく言葉にできなかったモヤモヤを、G-high さんがピタリと表現してくださっていたのです。
G-high さんの楽曲もまた、非常に芸術的で、美しさと繊細さにあふれています。
選び抜かれた言葉、洗練されたユーモア、人柄の良さ…。
知れば知るほど魅了される存在です。
MonoTree の皆さんは、互いの才能を認め合い、その芸術性の高さを言葉にして伝える力も素晴らしい。
MonoTree の方々の音楽は、とにかく美しい。
ボーカルと楽器のバランスが見事で、調和が取れた響き方をしています。
人間の声は最高の楽器です。
楽器はボーカルみたいなものです。
[뒤풀이] ??? : 최고의 악기는 목소리거든요 / 온앤오프(ONF) – Beautiful Beautiful 2부
秩序を無意識でみつける
‟正しい場所” とは、‟秩序” のこと。
芸術とは「自由な表現」だと思われがちですが、実は、そこには高度な秩序と構造があります。
ONF の音楽は、まさにその象徴。
素粒子レベルで波が整っているのではないか…とすら感じます。
今の科学で説明できないものは、自分自身の“波を感じる感覚”を信じることが大切。
一体感が生まれる「音」
FUSE と ONF は一体感で包まれている。
これがまさに、ディオニュソス的音楽の魅力!

要するに、芸術 ってことですぞ~
表現しているのは、世界
G-high:
この曲は世界レベルです!
歌の中から世界が聴こえる。
ここには違う世界の音楽がある。
過去のセッションが思い出されるほど、ファンヒョンはサウンドエンジニアとして、様々な機材を駆使して曲を完成させている。
小さな木も見える人は、大きな森も描ける。
それが、君が見せたかった世界だと思う。
[뒤풀이] ??? : 비 선배님은 숨만 쉬어도 섹시하신데 저희는… / 온앤오프(ONF) – It’s Raining (youtube.com)より
木を見て森を見せる音楽!!
芸術家は、“世界” を表現しています。
それは、世界の “本質” が見えているということ。
哲学者ショーペンハウアーは、「音楽こそが、私たちと世界の本質をつなぐ芸術」と語りました。
ショーペンハウアーにおいて、音楽は私たちと世界の本質とをつなぐ鍵だとされます。
ショーペンハウアーによると、音楽は意志の「写し」であるため、芸術的試みの中で最も深遠なものだと言えます。天才作曲家は、自分自身の感情、またはそれに類する単にはかないものを表現する作品を生み出すのではありません。そうではなく、天才作曲家はまさしく世界の本質を表現するのです。
『わかる!ニーチェ』ピーター・ケイル著 大戸雄真+太田勇希訳 P32より

ショーペンハウアーというのは、ニーチェが大きな影響を受けた哲学者です。
U ~💗
[LIGHTS OFF] ‘여름 쏙(Popping)’ Music Commentary (with Hwang Hyun)
[LIGHTS OFF] ‘Goosebumps’ Music Commentary (with Hwang Hyun)
この2つでの YouTube 、 U の会話… 惚れ惚れします。
例えば、♪Popping での特徴的なフルートの音。
実は、5種類の音が重なっていたなんて… びっくり!!
フルート、ピッコロ、フリューゲルホルン、トロンボーン、鐘の音
それらが、絶妙なバランスで重なり合っています。
だから、深みがあって響く。
これが、「正しい場所」の力!
U:
ただ聴いているだけでは、分からなかったけど、1つ1つ見てみると、すごく内容が濃くて驚きました。
ファンヒョン:
ONFの音楽は細部の産物です。レコーディングするときは細部までたくさん録音します。
なので、アレンジも含めて細かいところまで気を配るようにしています。
U:
これらのセッションの詳細により、より聴きやすくなると思います。理由は分かりませんが、同じように聴こえないと思います。
ファンヒョン:
聴くたびに新たな発見があるように作りました。
U:
知らないことが多すぎて驚きました。実はここに来たときは、「撮ってあるからある程度はわかるだろう」と思っていました。でも細かいところまで掘り下げてみると、音がずっと支えてくれていたので驚きました。
[LIGHTS OFF] ‘여름 쏙(Popping)’ Music Commentary (with Hwang Hyun) Part.2 (youtube.com)より
U の「同じように聴こえないと思います」というのは、知識を得たことによって、聴こえ方が変わってくるってことなのかな~なんて思いました。
「音がずっと支えてくれていた」というのは、もしかしたら訳が違っているのかもしれませんが、要点をおさえているとも思うし、素敵な感じがします。
MonoTree の音楽は、音がまるで会話しているように感じます。
色々な音が遊んでいるみたいで、複雑なのに整っていて、本当に面白い。
そこに、感情をのせた最高の楽器である ONF のボーカルが入ってくるものだから…
もう、美しすぎて言葉になりません!!
何百回と音楽を聴いていても、新しい発見があるような感覚を得ることができて、飽きない。
「飽きない音楽」なんて、私の常識には存在しませんでした!!
音が心の動きに寄り添ってくれているようなんだけど、いろんな音が隠れているから、その時の気分によって寄り添ってくれている音が違うのかも…
ドラム1つとっても、その曲の世界観にぴったりと合った響き方をしていて、もしかしたら曲によって、全て違うドラムの音になっているのではないかな~とさえ思ったりもします。
拍を取る音が、面白い!
その楽曲を特徴づける、「独自の音」
ONF の音楽は、全ての楽曲に「個性」がしっかりとあります。
何より… 響く!
常識を覆した Remix
私は正直、Remix に対して苦手意識がありました。
でも、ONF の ♪We Must Love 、♪ New World の別のアレンジを聴いて…
価値観がガラガラと崩れました!
「どちらも大好き!」
これが、神ってる音楽。
個性がある!
同じメロディでも、編曲によって個性があると、別の楽曲として成立する。
個性があることによって、メロディが同じでも、それぞれが独立した楽曲になるのだと思います。
どっちも同じ「シチュー」でも、ビーフシチューとクリームシチューを比べないのと同じ。
それぞれには「良さ」と「違い」がある。
個性があれば、優劣をつけようとはしないんです。
クオリティが大事
どんなに編曲が違っても、大事なのは ‟心に響く音” であること。
ONF の音楽は、どの曲も音の響き方が美しい。
音質がエクセレントだから、感動が生まれる。
どの楽曲も、音が心に訴えかけてくる!
自然— New World が自然に響く理由—
Road to Kingdom で披露された楽曲には、流れがあるようです。
ステージごとに異なるジャンルを披露する、というコンセプトがあったのですね。
ファンヒョン:
新世界に向かって進む最後の部分では、最初と全体を通してアラビアンスケールを使い続けました。なので、New World では、最初から途中までアラビアンスケールを使い続けていて、ONF の We Must Love と似た雰囲気を出しています。
重要なのは、新世界というコンセプトで、曲のイントロでメンバーがキーを受け取るんですが、2番でロボットのような変身があるんです。そしてアラビアンスケールというのは、人間が乗るロボットとはかなり違う感覚です。あまりにも差が大きいので、音と映像でワンステージで見せると、すごく新世界っぽい印象になると思います。
私たちが一般的にイメージする新世界では、突然戦争のような出来事が目の前に現れたり、静かで平和なものにもアラビアンスケールやロボットのような混乱があり、非常に K-POP の要素を醸し出しています。突然ワルツを導入するようなことも意図的に入れました。要約すると、冒頭のグレゴリオ聖歌の使用は中世のスケールに根ざしており、そこから旅は新世界の概念の中で中世の時代からサイバーパンクの時代へと進みます。
MonoTree take a trip down memory lane (writing for LOONA, ONF, Red Velvet & more!)より
ONFの「New World」は、イントロから「異世界感」がものすごく強いですよね。
その秘密の1つが…「アラビアンスケール」
『ド・レ・ミb・ファ♯・ソ・ラb・シ』というのが、アラブ・中東の不思議な感じのする音階のようです。
「New World」は、異なるアレンジの2バージョンが存在しています。
それなのに、どちらも驚くほど“自然”に耳に馴染むのです。
私が特に驚いたのは、前奏が大きく違うのに、違和感をまったく感じなかったこと。
普通なら「え、こんなに違って大丈夫?」と思うところですが、
ONFの音楽には、“違い” すら溶け込ませてしまう力がある。
曲としての軸はブレずに保ちつつ、前奏や構成に変化があっても、
聴く側の脳にストレスを感じさせないほど滑らかに響くのです。
脳にストレスがかからない、優しい音楽!
これは、単なる「好み」や「慣れ」では説明できない不思議さ。
まるで、音楽が自分に寄り添ってくれているかのような感覚。
「New World(SPIN OFF Ver.)」は、イントロからまったく別の世界観に誘ってくれます。
にもかかわらず、HYOJIN の歌声が始まるころには、違和感はまったくありません。
それは、「自然な流れ」があるから。
変化を加えても、“曲の魂”は一貫しているからだと思います。
この不思議な「自然さ」や「心地よさ」も、いつか科学が証明してくれるかもしれませんね。
それまでは…
自分自身の “波を感じる感覚” を信じることが、音楽を楽しむいちばんの鍵なのかもしれません😊
つまり… 神ってる!
この音楽は、神ってる!
MonoTree と ONF が創る音楽は、「常識を覆す “美” 」そのもの!
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!
MonoTreeの音楽が「芸術である」ということが、少しでも伝わったら嬉しいです。
その中でも、私が特に愛しているのはONF。
なぜなら、ONF のボーカルは、最高の楽器だから!
MonoTree の YouTube を観ていて思ったこと…
「天才も人間である」と感じられた瞬間が、すごく嬉しかった!
自分と似た感覚を持っているように思えて、もっと好きになりました💕
音が ‟正しい場所” にあるから、きれいに聴こえる♬