Mirage — 届かない世界

暗闇の中にデジタル光。青い蝶が2匹飛んでいる。「Mirage 届かない世界#13ONF:MY SELF」 の文字入り

もうすぐ、ONF が日本に。

会えると思うだけで、胸がいっぱいに…。

今回のリリイベは、今までとは少し違う。

だからこそ、不安も大きい。

それでも、今の ONF を日本で感じられる機会を作ってくださり、

本当にありがたいと思っています。

パフォーマンスを観られるかどうかは…

あとは、祈るしかない!

♪ Open The Door 歌詞は MV(YouTube)日本語字幕を引用
♪ Mirage 歌詞は Chat GPT
日本語訳を引用

♪ Mirage

この曲を聴くと、

“見えているのにつかめない切なさ”が、痛いほど伝わってくる。

クリアな音源をヘッドフォンで聴くと、

唯一無二の美しい響きとともに、

言葉が深く沈み込み、心の奥で重く鳴る。

この曲に心をうたれ、私は何度涙をこぼしただろう。

ミンギュンの歌声は、奥行きと艶と立体感を持つ。

まるで、超一流の材料と技術で作られたバイオリンのように、

何層もの響きがきれいに重なり合い、人々を陶酔させる美しさがある。

心の奥の静かな場所が震える。

言葉が心の奥へ届き、意味が生まれる。

魂を震わせ、新たな創造へと駆り立てる。

——その力が、メンバー全員に宿っているというのが、ONF のすごいところ。

最初から終わることが分かっていたのに。

一緒に過ごした日々が美しいからこそ、

別れは痛く、切ない失恋の歌になる。

♪Mirage を聴きながら、私はしばらくこう思っていた。

ONF は、“聴く人の世界を広げる力” を持っている。

解釈は、自由。

失う相手は、

“理想の自分を追いかけてきた、自分自身”

アルバムの楽曲解釈を通して、

そんな考えが、じわじわと形を持ちはじめる。

ONF はアルバム全体で一つのテーマを描いている。

《ONF:MY SELF》

“ONF とは何か”

その問いを描いたアルバムなのではないかと思う。

そして、

“自分とは何か” という問いを、

音楽という形で私たちに投げかけてくる。

♪ Open The Door

たどり着いた場所は
昼と夜の区別もつかない
見慣れた僕の心の中だった

♪ Open The Door

黒く染まっていく 僕の小さな希望
夜の月が光を失ったように
少しずつ変わっていく自分の姿が怖いのか
それとも受け入れるすべてが怖いのか
それでも僕は 良い人にはなれなくて
希望幻想の区別もつかなかった

こういう自分でありたい」という希望を抱き、理想へ向かって歩き出す。

こういう自分になれば、すべてが満たされる」と信じて、前へ進む。

歩き続けるうちに、現実が見えてくる。

そして、自分の姿も見えてくる。

——未熟だった自分。分かっていなかった自分。

それでも、一生懸命に生きていた自分。

未熟な自分を受け入れるのは、苦しく、悲しく、そして、怖い。

満たされた世界なんて存在しない。

そう気づいた瞬間、幻想が壊れ、

虚無の暗闇が姿を見せる。

壊れたのは、希望ではない

壊れたのは、

「満たされた世界はどこかに存在する」

という幻想

——幻想とは、「存在しないものを存在すると信じること」。

こういう自分になれば、すべて満たされる。

希望だと思っていたものは、幻想だった。

ゴールが存在する

という幻想

この幻想は、近づくほどに壊れていく。

——じゃあ、自分は何を望んでいたのか。

幻想は、壊れるたびに形を変え、次の価値を生み出す力へと変わっていく。

幻想がそぎ落とされると、希望の姿もまた、静かに形を変えていく。

虚無を見たあとに、再び歩き出す力が生まれるのだ。

そこに残る希望は、最初に抱いていたものとはもう違う。

歩き続けると、理想は形を変えていく。

そして、希望も形を変えていく。

理想に向かっている「今」も、悪くない。

そんな満足が生まれる。

理想へ向かう歩みそのものに、意味を見出せるようになる。

完成した存在ではなく、変わり続ける存在。

それが、人間。

もっと、もっと——

昨日の自分を超えていくには、ゴールがない。

ない、というのが、現実

虚無の恐怖。

しかし、壊れることは終わりではなく、次の自分が生まれ始める合図。

世界が静かに生まれ変わる前触れなのだ。

以前の自分は、「あそこに着けば終わりだ」と信じていた。

今の自分は、「あれは私を動かしてくれる幻想だ」と知っている。

蜃気楼を見ていても、今はその意味が変わっている。

それなのに——幻想だと分かっているのに、

満たされた世界が、そこにあるように見える。

どうしようもなく、蜃気楼が見え続ける。

蜃気楼は、「確かに見えているもの」。

現実が光の屈折によって姿を変え、実際に見えているもの。

元になる景色は、確かに現実に存在している。

蜃気楼は、何もないところからは生まれないもの。

——願いがなければ、蜃気楼は見えない。

その願いは、希望

でも、「そこに存在する」というのは間違っている——これは、残酷な現実

「こんな人になりたい」その姿は見える。

けれど、そこへ近づこうとすると、

また遠くへ行ってしまう。

あの頃憧れていた場所には、もう来ていたのだと——

後から振り返って気づくことがあるかもしれない。

でも、その時には別の景色が見えている。

だから、「まだ足りない」と感じる。

♪ Mirage

이제 우린 한때 친했던 사이야
이제 더는 넘길 페이지가 없으니
처음부터 끝이 정해져 있던 이야기
아무리 달려도 사라진 신기루

今の僕たちは、かつて親しかった関係
もうページをめくることはない
終わることが最初から決まっていた物語
どれだけ追いかけても消えてしまう蜃気楼

幻想は、自分を支えてくれていた存在。

自分自身を信じてきたのだ。

——人は、信じることなしに生きることはできない。

それなのに、その支えが壊れる。

幻想が壊れる——信じてきた自分と別れる、辛い現実。

自分が壊れる恐怖が包み込む。

失う悲しさが昏々と湧き上がる。

暗黒の苦しみが、自分自身を切り刻む。

蜃気楼は誰にでも現れる。

でも、それが幻想だと知ってなお歩き続けることは、

とても苦しい。

蜃気楼は確かに見えている。

これは、現実。

でも存在しない。

見えているのに存在していない。

存在しないことが分かっているのに、

そこを目指す。

その痛みを抱えながら、それでも前へ進む人がいる。

だからこそ、あれほど美しい作品が生まれるのだ。

現実の痛みから逃れたい自分もいる。

それでも前へ進まなければならない自分もいる。

内面では、激しい葛藤が渦を巻く。

♪ Open The Door

もしこれが最後なら
それは始まりになるはずだから
僕の体よりも大きくなった

この欲望の塊を殺して
痛みのない自分に会いたい

何かを変えようとして進むと、

自分自身が変わる。

破壊と創造を、繰り返す。

壊れることは、創造の前段階。

終わりではなく、価値が生まれ変わる瞬間。

壊れるたびに、世界は静かに形を変えていく。

♪ Mirage

나의 긴 마음 그 끝에 온 것 같아
더는 못해

僕の長い想いは、その終わりまで来たみたいだ
もうこれ以上はできない

あんなに求めていたものが、手に入らないまま消えてしまう。

蜃気楼が消えたら、そこに向かうことはできない。

あの場所に向かって、情熱を注ぎ、

ひたすら蜃気楼を追いかけていた自分。

届かなかった想いを抱えたまま、

また違う形の蜃気楼を目指さなくてはならない自分。

今の自分は、自分が幻想に向かっていたことを知っている。

そこにはゴールなどない。完成されるものもない。

だから、満たされない。

それでも、また自分は、自分を完成させようと蜃気楼に向かう。

幻想だと分かっているのに、届かないと分かっているのに、

満たされた世界が見えるのだ。

だから、進まなくてはならない。

進むことだけが、痛みを新しい意味へと変えてくれる。

♪ Mirage

너는 어떤지 궁금하지만
빼곡했던 글자가 다 지워진 책처럼
누가 물어보면 그냥 아는 사이

君がどうしているのか気になるけれど
ぎっしり書かれていた文字が、全部消えてしまった本のように
誰かに聞かれたら、「ただの知り合い」と答える関係

思い出は残るけど、物語はもう読めない。

今の自分は、別の世界を生きている。

ドアを開けて、気づけばもう、違う世界にいる。

傷だらけの自分、過去の自分をみつめながら、さよなら。

この痛みは、創造の源。

ONF:MY SELF #4

♪ Mirage

作詞・作曲・編曲 ファンヒョン

新しい世界を開拓している 天才の中の天才。

ONF を通して、

音楽の本質を、

人間の本質を、

私たちに見せ続けてくれている。

私が愛してやまない天才。

こんな奇跡のような美しさを、音楽として生み出してしまうなんて——。

過去の私は、幻想を追いかけていた。

そんな自分は存在しないのに、それを求め続けてきた。

今の私はそう思える。

今の私も、きっと幻想を追いかけている。

確かに見えるのに、つかめない。

——なんて、かっこよく書こうとしたけど…

本当は、ただ、怖いだけ。

不安が強い私は、

「善い自分でありたい」という衝動と、

「傷つきたくない自分」が

内面で大騒ぎするのが怖いのだ。

完璧なんて存在しないのに。

弱い自分というのは、

衝動に振り回されてしまう自分のこと。

善い自分でありたい衝動も、

傷つきたくない衝動も、

うまく扱えずに騒ぎだしてしまう自分。

弱い自分をみつめながら、

そっとさよならできる強さが欲しい。

そんな強い自分は、存在するのか——。

見慣れているはずの自分の心なのに、

昼と夜の区別さえ曖昧になるほど、よく分からない。

それでも、心は形を変え続けている。

その変化こそが希望だと信じて、進むしかないのだ。

未来がどうなるのかは、誰にも分からない。

その先にあるのが、新しい世界なのか、 もっと深い深淵なのか。

それは、まだ分からない。

それでも、 ドアを開けるしかないのだ。